番号順にご質問にお答えします。 ①「佐古慶三教授収集文書」に含まれる「砂糖」という資料名でヒットする古文書は、近世大阪の株仲間関係の史料です。「山中田屋文書」には1点「書状〔白砂糖送状〕」だけがヒットしますが、これはこの表題の内容注記にあるとおり、白砂糖送状です。山中田屋は富田林で酒造業を営む杉山長左衛門家の屋号です。最後に河内国若江郡御厨村加藤家文書に含まれる史料は砂糖包装用袋と砂糖屋の通帳と広告で、年未詳ですがおそらく近代以降のものです。御厨村加藤家は近世後期に代々庄屋をつとめた家です。 ②当館は研究利用を主旨として、閲覧・筆写が可能です。ただ、閲覧時には予約をお願いします。閲覧者には来館時に資料閲覧願をご記入いただきます。ただし、複写はできません。また、今年5月から来年3月までは館内耐震工事のため、休館を予定しております。このため通常の閲覧対応はできません。 ③大阪市立海洋博物館なにわの海の時空館が発行している『平成20年度夏季企画展 砂糖のまち、堺筋 江戸時代の砂糖流通』があります。ここに参考文献が掲載されています。また、当館には以下のような砂糖史関係の本があり、そこに一部大阪の糖業史に関する記述が見られます。・河野信治『台湾沖縄唐之市場及唐業政策』(東京堂、大正11年) 第6章「日本砂糖の生産」第4項「大阪府下」・河野信治『日本唐業発達史(消費編)』(日本唐業発達史編纂所、昭和6年) 第5章「砂糖取引発達の史的研究」第2節「大阪の砂糖取引沿革」・樋口弘『本邦唐業史』(ダイヤモンド出版、昭和10年) 第5篇「徳川時代の大阪砂糖市場」(全10章)(池田治司) |