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蔵屋敷 5

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正月の蔵屋敷

小田
最後に「正月の蔵屋敷」を見て下さい。  第3図を開けてもらえますか。正月の白壁の打ち水と書いてあるのですが、風俗的なことだと思いますが、私は、正直言ってこの図が何を意味しているのかよくわかりません。
 次、第4図を見てもらえますか。これは、おそらく久留米藩の留守居ほか、武士と、この藩に関係する両替屋の番頭だと思いますが、お神酒を上げているのですね。
 第5図、こちら側に武士が並んでいると思いますが、手前側には刀がないので、やはり商人の代表者ではないか、そこで、お神酒を持ってきておりますから、新年のご挨拶をしているのだと思います。
 第6図、これは蔵役人の駕籠ですね。  第7図、これは、猿回しですね。おそらく蔵屋敷に勤務する子どもだと思います。鉄砲と矢を入れる筒みたいなものがあります。
 第8図、大和漫才か河内漫才かわからないですが、漫才の人たちと、子どもたちですね。ひょっとして、これは蔵屋敷の鮹之松かなと思ったりするのですが、確証はないです。
 第37図、正月の松飾りですね。お供えして、何かしておりますね。具体的に何をしているのかよくわかりません。
 それで、1図を出してもらえますか。これが久留米藩です。そこに有名な鮹之松があります。最初見ました御船入というのはここです。だから、これは久留米橋だと思いますが、ここを潜って茶船とか上荷船が入っていくわけです。
 以上で、「蔵屋敷」は終わらせていただきまして、「両替」へ進みたいと思います。
(蔵屋敷に関する図版については、『久留米藩大阪蔵屋敷絵図』を利用しましたが、所蔵者の意向を尊重し画像のWEB利用は控えさせていただきました。)